2009年 06月 19日
橋下府知事になってから、センチュリーの演奏会には必ず出かけている。 出かけているうちに、その巧さにますますはまってしまい、京フィルや大フィルを聞くのが後回しになってしまった。 交響楽団で働く友人たちもやがては定年になってそこを去るのだろうが、同級生たちが活躍していた時代の音を脳裏にしっかりと刻み込んでおきたい。 今回の定期は、グリーグのピアノコンチェルトを、アンナ・マリコヴァのピアノで。もうひとつはショスタコーヴィッチの11番。 ショスタコーヴィッチの10番、11番は私が生まれたあとくらいに、書かれ、ロシアの歴史的背景を背負った辛い曲という思いが若いころにはあった。 10番は何度かその名演に立ち会った。が11番をナマで聴くのは初めてだった。 演奏が終わった瞬間、演奏したメンバーたちの、充実感、安堵感といったものがステージの上にあった。 ロビーにティンパニーのYさんが出てきて、握手をした。最後のチューブラーベル、私は2階の前列から2番目で聴いていましたが、耳が痛いほどでした、と言うと、そうでしたか。それは意図がよく伝わってよかったです。 とんでもなく大きな音になるので、客席の移動までお願いしたんですよ。などと話しをした。 第一楽章の冒頭の悲しみ、ロシア正教のレクイエムの響き、最後は人の業が成す末の世に対する警鐘。 グリーグのピアノはなんとも、チャーミングな響きだった。ピアノが入るとどうしても専門的に聴いてしまうのであるが、楽しかった。良い勉強になった。 アンコールにチャイコフスキーの「銀の精」を超絶技巧に改編したものが弾かれた。
by coppoumon
| 2009-06-19 16:38
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