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のんびりいこうよ

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2011年 06月 08日

空梅雨

十年ほど前だったか、空梅雨で、毎日が朝からさわやかで、6月の午前中をほとんど昼寝して過ごしたことがあった。
部屋にエアコンを入れてピアノの練習をするのは、御免蒙りたいところだが、ほかには良い方法が無いので、仕方なくそうする。

エアコンを入れると、布団をかぶって寝てしまいたくなるのを、我慢して弾き続ける滑稽さが可笑しい。
つくづく、今の住まいは寝るための家だなあ、とおもう。

先月からバッハの平均率第一巻の8番をさらっている。
プレリュードはフラット6つで、フーガもシャープ6つで書かれたこの曲は、いかにも平均率だからできること、という主張がある。

弾きながら、妄想に入る。

ショパンのエチュード作品25の7番、シューマンのカノンエチュード、ショパンやドビュッシーのプレリュードにも遠くバッハの反映をおもう。

もう一つ、チャイコフスキーをさらう。

本番で、あの人も、この人も、ほとんどの音が外れていたよ・・と交響楽団の友人が教えてくれる、失態の多いこの曲を、テンポを落として弾きながら、テクニックの不首尾な部分を探す。

真夏になったら暑すぎて、音の洪水のようなこの曲を、もう、弾きたくなくなるだろう。

先週、表の先生のお稽古場を訪問したら、つる薔薇が活けてあり、出されたお菓子が薔薇だった。
その翌日、京都に出て、いつもの和菓子屋に行くとそこにも薔薇の練りきりがあった。

空梅雨_e0036151_9475387.jpg


チャイコフスキーと薔薇は何の関係も無いかもしれないが、念の入った作曲技法がなんとなく花びらの数の多い薔薇を思い出させる。

by coppoumon | 2011-06-08 09:51 | 和菓子 | Comments(0)


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