2013年 10月 28日
お茶の先生に同行させていただいた。 少し早めに出て高瀬川の、フランソワの近くを歩く。 高瀬川という短編を読んだのは中学2年の時だった。 もう一度、読み直してみないといけないなあ・・と思いつつ、時間ばかりが流れていく。 ナンテンハギが咲き誇っている静かな川沿いを少し下ってみる。 もともと高瀬川は川音がしない。 早朝なので歩く人もまばらだ。 ヴォーリズの東華菜館を南側から見るのも好きであるが、この通りにはミシュランにも載った日本料理の店があり、中村外二の手になる数寄屋の粋を集めた構え、その材や細工を驚きの目を以て眺める。 先生から、麸まんじゅうを頂いた。 帰宅して早速お茶を入れていただく。 いただきながら錦でのお話を思い出していた。 四寅というお店で茄子を選びながら「(家の人は)京都の人だなあ、と思うと可笑しいの。だってね、どんなご馳走より、お茄子を焚いたり、南京を焚いたりしたら、おっ、といって、それだけでニコニコして、とてもご機嫌なの」 私も、また別の意味でそういうおばんざいを好きである。 理由は一つ。 食中毒にならないから・・ということなのだ。 麸嘉の麸まんじゅうのこし餡の甘さ加減は絶品。 生麩の甘さを上手に引き出して、でしゃばらない。
by coppoumon
| 2013-10-28 21:35
| 京都
|
Comments(2)
Commented
by
mitsuketai at 2013-10-29 10:25
ナンテンハギの紫色は上品できれいですね!
この色を目で心で愛でることができるのが古来、日本人の繊細さだと思うのですが、最近はケバケバシイ色彩感覚しか持ち合わせない人間も増えてきたことは実に嘆かわしいと思っています。 どんなご馳走より、お茄子を焚いたり、南京を焚いたりしたら… これが昨今のホテルのくだらない料理よりどれほどおいしいことでしょう! そこには優しい心遣いと決して価格だけではないごく当たり前の旬の素材を楽しむという気持ちがあるかどうかですね(ペコリ)
0
Commented
by
coppoumon at 2013-10-29 21:24
暮らしが無国籍化してきてから、色彩も、味覚も、あらゆるセンスがおかしくなってきたようですね。花も漢字で表記できないものだらけ。
大ホテルの食事は、昔から大味なものと決まっていましたよね。 缶詰や瓶詰め、冷凍の食材。そうでないと注文がまかないきれません。 手捏ねハンバーグというのがあって、笑っていました。どないして作るねん、と。 一流というなら、フィレ肉を包丁で叩いて作ったハンバーグを時価で出して欲しいです。付け合せも、ソースも、客の希望通りに。 ホテルで一応納得がいくのは、鮨屋だけかなあ。 そんなものより、家で作った茶粥の方が正解ですね。 |
アバウト
カレンダー
カテゴリ
全体 読んだ 聴いた 美味しかった 見た 旅先で 買った ああ、びっくり 作った 考えた 郷里 大阪 京都 摂津、茨木、高槻 ヴォーリズ 静子先生 和菓子 メニュ ジャム 常の日の惣菜 眺めのよいアパルトマン 絵いろいろ 住まう 裏庭 音楽の勉強 未分類 記事ランキング
以前の記事
2024年 03月 2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 more... フォロー中のブログ
最新のコメント
ファン
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||