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2006年 04月 07日

丸瓦

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桜の向うに見える丸瓦の屋根は半井桃水の生家である。半井家は江戸の出身であったが典医として代々藩主に仕えた。
廃藩置県のあと、藩主が東京に住み、東京に出た桃水に藩主には、あれこれと世話を焼いたと聞いている。晩年、弟子の樋口一葉のことを尋ねると嫌な顔をして、一言も答えなかったそうである。
一葉が、桃水の作品を全く読みもせずに、門をたたいた事は知っているし、桃水が朝日新聞の従軍記者時代までにに156の長編小説を書いているという事も知ってはいるが、私は全く読んだ事がない。

屋敷の敷地は280坪ほどあって、庭の東南の隅のほうに山羊が飼ってあり私は小学校にあがるまでここの、山羊の乳を分けてもらっていた。この山羊は、実に愛想のない気の荒い山羊で、家畜とペットの違いが子供心にも良く分かった。

建物はその後、放置されて傾き、町が買い取ったが解体され、復元されずに別の建物が建築中で、この建築中の建物が朽ちる頃にはもとの屋敷が復元されるかもしれないなあ、などと、気の長い事を考える。

お座敷は6畳二間続きの12畳で、廊下は畳敷き。お座敷からの庭はそれほど広くなく老松が一本庭全体を占めていたが、建物の朽ち果てるのと同じくして枯れた。

どの家もほとんど江戸時代の家に住んでいたのが、たまに訪れると見事に無くなっていて、『瓦解』という言葉がいやというほど突き刺さってくる。
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by coppoumon | 2006-04-07 07:39 | 郷里 | Comments(0)


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