2006年 10月 09日
赤壁で月の満ち欠けを論じた蘇軾を、丸太町を東に迷い込んだところで出くわすここの米屋の通りで、いつも思う。 それに、なぜかしらこういう光景にびびってしまい、写真も隠し撮りの気分になる。 友人の母上の父親の職業は牧師で、北海道で活躍した。 牧師の妻である母親が、パンを焼いて、自家製のジャムを挟んだのをお弁当に持たせてくれた話をなさる時に、「それがさあ、小学校は義務だから行かさなきゃ、しょうがないってんで、近所の置屋の半玉にもさせようかって、集めてきた女の子達も、学校にきてたのよっ。
で、お昼の弁当ってさ、麦飯に必ず鉄火味噌が塗ってあってさ、味噌もオカズのうちだったんだよね」「鉄火ってのはね、赤けりゃ皆、鉄火って言ったんだよっ」と威勢が良い。 母と京都市内に行くと、錦市場で必ず味噌を探す。イリコ味噌、モロミ味噌、鯛味噌。 何するの?と聞くと、食べるのよ、と答えるからそりゃそうだろうと、話を引っ込めるが、味噌を舐めながら成長する半玉の姿が、母と重ならないのだ。 舐め味噌の好きな母は半世紀以上味噌を舐め続けて、四半玉にでもなれただろうか。 公家味噌? おお、ついに幕末には公家も味噌を舐めて生活したらしい。 米屋の娘を嫁に貰った公家に、味噌を作って差し上げた(早い話が)お店というのが、未だにその味噌を売っている。包装紙には菊の御紋まで入っていた。 いつも、買おうか止めておこうかと迷う味噌である。ついに買ったことは無い。 蘇軾はグルメだったと文献にはでてくる。 素食と、蘇軾と、粗食。道を歩きながらこんなことばかり考えている。
by coppoumon
| 2006-10-09 15:10
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