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のんびりいこうよ

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2008年 06月 11日

小旅行

入梅をまえに、友人宅へ遊びに出かけた。

そこで、みた古軸が面白かった。

軸は、嵐山に讃が添えられている。しかし、その讃がいくつか読めない。

小旅行_e0036151_2253556.jpg


は~~書道やったことがないから、込み入ってくると変体仮名は読めないのだ。

ところが、幼馴染のT姉が、手助けしてくださった。

みよし野は

いにしえしのふ

ところに弖(て)

花者あらし乃

山ぞまされる

隆正

絵は精斉。
まてよ、精斉の書なら、見たことがある。

精斉は、1823年生まれ、1883年没。松江藩士妹尾清左衛門の子。江戸で昌平校に学び藩主から雨森の名を賜って、雨森精斉を名乗った。

讃をした大国隆正は、1793年生まれ、1871年没。津和野藩、江戸藩邸生まれ。今井隆正の名で昌平校に学ぶ。脱藩後野々口を名乗り、1851年津和野藩に復帰。1862年、69歳の時石見の国大黒村で、大国主命の古蹟を発見して、大黒に改姓。国学家。

こういう知識は、「国史大辞典」吉川弘文館からの出典。

改めて、この軸は、山陰の儒学者と、国学者のコラボレーションだったのだ。

ということで、この軸は150年くらい前に描かれた可能性が強い。

さて、この軸は、島根の友人宅のもの。

掛けることができる間は、表装をオリジナルのままにしていたほうが良いのだろうなあ、とおもう。

by coppoumon | 2008-06-11 23:43 | 絵いろいろ | Comments(0)


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