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2006年 09月 30日 ( 1 )


2006年 09月 30日

仙台で(5)洋館

駒井邸が日本トラストに寄贈される以前に、駒井邸のヴォランティアをしていた事がある。
月の内,数日をヴォーリズの設計した建物で過ごすのも良い、と考えたからだ。

駒井邸では分かりにくいかもしれないが、京大の駒井卓博士、x、y、の染色体を発見された方の住居である。

最近は30年前と違って、行った先のどこかはヴォーリズの建物だった、という事がだんだん減ってきた。

私は関西に来てオルガンの奏楽のご奉仕をしていた礼拝堂を掃除しているうちに、だんだんヴォーリズの建物の魅力を理解していったが、理解が深まると、それは、とても懐かしいものへと意識が変化していったのである。

たとえば、階段の手すり。

目を閉じて階段の手すりを持てば、手すりが階段の段数や、踊り場を教えてくれるので、ためらわずに上がり降りが出来る事。
作り付けの家具が置かれてから壁が塗ってあるので隙間がなくて虫が出ないこと。
部屋の光の量が計算してあるので、非常に落ち着くこと。
トイレが丁寧に設計してある事。下駄箱の棚を上から順に雑巾掛けしていくと、自然に砂が下に落ちていくこと。
建築金具の美しい事。
作り付けの戸棚は雁木になっていて、細かく棚の調節が出来る事・・・まだまだあって書ききれない。


仙台は大空襲にあったと、友人は説明してくれた。白百合学園の礼拝堂だけが無傷で空襲から残ったのよ、ほんとうに非常に象徴的な出来事であるかのように・・と。

散歩中に見かけたこの建物は、戦前のものかもしれない。レンガの煙突。下見板。
もっと近寄ってみたかったが、どなたかがお住まいかも知れず、遠くから撮影するに留めた。
e0036151_22304370.jpg

惜しまれながら消えていく建物や、保存されて活用される建物。
来週は大阪の船場建築週間である。かけがえのないものを、取り返しのつかないことにはしない、という運動が、すこしずつ、根付き始めて嬉しい。
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by coppoumon | 2006-09-30 22:29 | Comments(2)