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2017年 08月 11日 ( 1 )


2017年 08月 11日

内地へ・井戸の記憶

内地の反対語は外地だろう。
父の一族は江田島と、陸続きの能美島に住んでいて、父がかしこまると、どこか呉弁が出ていた。
西隣の、周防大島の言葉と江田島の言葉はわたしには区別がつかなかったが、国許にいても、広島、山口の人たちが出入りした。
引き揚げ者の人たちだった。秋になると広島から鯖漁に来る人たちが居た。

対馬は離島、そこから本土を見ると、内地、と言う表現がよりわかりやすい。
子どもにも内地は憧れだった。「にわかせんべい」「木村屋のパン」「鶴の子」


水指を出して、中を覗くと、井戸水の匂いがするような気になる。



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父の兄のところに、山崎という兄妹がいた。わたしより6、7歳上で、いとこでもなかった。
ある時期、山崎兄が我が家に起居していた。
父は仕事を教え、昼間でも夜学でも高校に行くように勧めていたが、あと2年で妹が中学を出るので、そうしたら、内地へ出たい。といい、そうして、内地へ出た。

父は、いっさい、彼の話を私にしなかったが、いとこから、戦前、親御さんはうちの網子さんで、戦災孤児になってしまってね。じゃあ、養子にしよう、と言うことにしたのだけど、うちも母さんが亡くなり、父さん、癌がみつかって、それで、お宅に居たわけ。とかなり、後になって聞いた。

御徒士だった山崎の家は人手に渡り、井戸はすでにない。

一度だけ覗いた井戸。
本川と成相川が出合う角にありながら、川の水とは違う表情の水面と、匂い。

水指が、まったく別の記憶と結びついて、私の中に存在している。










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by coppoumon | 2017-08-11 23:21 | Comments(0)