カテゴリ:和菓子( 77 )


2017年 03月 16日

うばたま

うましもの・・という言い回しは好きではない。
おおかた、製造元の自画自賛であったりするからだ。

うばたまは烏羽玉とも表記され、ぬばたまの・・という言葉が変化したものといわれる。

うばたまは好きか?ときかれると、返答に困る。自分では買わない。頂くこともない。
買わないのは、サイズが小さいのと、なんとなく黒砂糖がえぐいような気がするからである。

松壽軒にいくと、大きなうばたまがあった。

うばたまを、このお店で見るのは、初めてなのですが・・大きいですね。というと、
「お初めて?そうなんですか?時々は出しております。
黒砂糖を使うものですから、表面の羊羹地・・ですけれども、エグミが出ないように考えて
拵えてあります。なかは漉し餡です」
と、お店の主が答えた。

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あれ?
おさらの模様と、黒文字の位置が合っていない・・なんともおそまつ。
まあいい、ご愛嬌だ。

食い意地が勝ると、こうなる。

うましもの・・・言葉はこういうお菓子のことを指すためにある。





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by coppoumon | 2017-03-16 23:26 | 和菓子 | Comments(0)
2016年 01月 25日

節分前の寒波

1月24日になって、寒波がやってきた。
外に出ると、冷たさで耳が痛くなる。

毛糸の帽子をかぶり、ダウンジャケットのフードをかぶる。
おへそには懐炉、ベルトの下に滑り込ませる。

そうやって所要に出て、京都高島屋で無塩パンを買うついでに、和菓子屋をのぞいた。

ある。

二度とは買わないかもしれない、薯預饅頭。

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御名は「鬼のパンツ」

御製は俵屋吉富。虎屋ちゃいまんねん。

黒文字は不要。
指先で取り上げて、大きく股裂きにして、食べてやった。

鬼よりむごい所業かもしれないが、美味しかったのは、いうまでもない。
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by coppoumon | 2016-01-25 21:27 | 和菓子 | Comments(4)
2015年 09月 09日

初萩

柳桜園で、「初昔」を求めた。
ここのは濃茶である。

初昔と名の付くものは、葉茶屋さんにいけば必ずといって良いくらいあるのだが、みごとな香り、味わいであり、お薄で楽しんでいる。

京都で和菓子を求めるのは、ここ、あそこ、と、決めている。

これは初萩。

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少し季節が進むと、「こぼれ萩」と、名前が変わる。御製は京都松原・松壽軒

麩の焼きに粒餡。

麩の焼きは、北野の大茶会で出された、と記録にあるが、どのようなものか判っていないのだそうだ。

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初昔で点てたお薄。


鍵の名のつく和菓子屋を八瀬の帰りにバスの中から見たことがある。
そのうち、鍵の名の和菓子屋めぐりをしてみたいなあ、などとおもう。
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by coppoumon | 2015-09-09 15:00 | 和菓子 | Comments(2)
2015年 08月 22日

名残の朝顔

大文字が終ると和菓子屋の店頭に桔梗が並ぶ。
むくげ、桔梗、乱れ桔梗、秋風・・葛饅頭にも栗が入っていたりする。

朝顔が店頭に二つ。
これで最後なのだろう。今日のお茶席に出たお菓子に違いない。

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甲府から白根町に入って南角屋という旅館に宿泊したとき、「ここらへんでは、初物と、終いのなりものをとてもよろこびます」といって最後の収穫であろう葡萄をお土産に頂戴したことを思い出した。

それは、20年以上も前の話だ。

私は旅館の主人の話からアルファでありオメガである、という聖書の言葉を思い出した。

今年はこれまでにない酷暑だったが、大文字の翌日には秋風が吹きはじめる、といわれるとおり、時折涼しい風が吹いている。






朝顔・・・御製は松壽軒
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by coppoumon | 2015-08-22 22:31 | 和菓子 | Comments(0)
2015年 03月 31日

早蕨

京都の商店街で蕨を見かけた。
湯掻いていないので見るだけで済ませた。

3月も終わりというのに、まだ、蕨は口にしていない・・と思っていたが、蕨餅ならなんども食べた。

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これは、京都、東大路清水道の浪川菓舗の御製。


次に、駅の近くの和菓子屋の「蕨」

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御本茶碗の中から蕨の象嵌のあるものを出した。
熱いお湯を注ぐのは、おっかなびっくりである。

春はこうやって過ぎていく。

子どものころ、薄切り牛の赤身、生ワカメ、蕨が、スープで出てきた。
コンソメ味で、それに胡椒を振って食べた。

肉は、職人さんが包丁で薄く切っていたのだなあ・・あのほどよい薄さは、手でないと再現できない。













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by coppoumon | 2015-03-31 21:05 | 和菓子 | Comments(0)
2015年 03月 04日

桜餅

江戸前の桜餅である。

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大阪で食べるから、気分が変わるのだろうか。

東松原・・といっても東京だが、べにあずま・・という店で餡を炊くにおいにつられて求めた桜餅は将にこの形であった。

寒梅粉でクレープを焼き漉し餡を包み、大島桜葉を塩漬けにしたもので巻く。

そのとき、私は道明寺の桜餅のほうに軍配をあげた。なんとも、大味な・・と、そういう思いだった。

写真のお菓子は大阪十三の永楽堂寿浩の御製。
餡は漉し餡のようで、すこし粒を残してある。

3つも食べると、満足感に充たされる。

器は木村盛伸氏・菓子皿。


これは、番外かもしれない。

側は寒梅粉のクレープだが、中身はイチゴを白の漉し餡で被い、包んだもの。

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by coppoumon | 2015-03-04 22:40 | 和菓子 | Comments(0)
2014年 07月 28日

2014年夏、撫子 

お茶会で、お宅の、お近くの和菓子屋さんの練りきりで、出来ることならおもてなししたいので、ご足労ねがえないかしら・・と連絡があった。

和菓子屋さんは前もって言えば、その朝に拵えてくださる。というので、御用に役立った。

取りに伺います、ついでにお茶を点ててくださる、という。

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御名は「撫子」

15個注文して、和菓子屋さんは私に、別にひとつ手渡ししてくれた。お駄賃だなあ。

あら・・とお茶の先生はそれを持って帰ってしまわれた。可笑しい。

練りきりのこなしを手に乗せて、箆ひとつで形を拵える。
職人の手は、すごいなあ、といつも驚嘆する。
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by coppoumon | 2014-07-28 14:00 | 和菓子 | Comments(0)
2014年 07月 16日

豆乳カステラ 永楽堂寿浩

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これを、カステラというのか・・とおもうほどキメの細やかなカステラである。
大阪でカステラを買うと、なんだかパンじゃないか・・と思われるものにあたる。

これは餡をサンドイッチにしてあるが、この餡がこれ以上でも、これ以下でも良くない。
そういった、ぎりぎりの判断で拵えてあり、逸品だなあ。と思う。

ただ、常温では日持ちがしないのか、店先まで行かないと手に入れることが出来ない。
しかし、本来、和菓子は、そういうものだと思ってきたから、わたしは、そのことには時間を惜しいとは思わない。

母方の祖母は、娘の頃、千日前から今橋の鶴屋まで歩いて和菓子を買いに行ったそうだ。
まあ、和菓子を買いに行くのも、当時なら非日常のことだっただろうし、私が北浜からなんばまでカメラを持って歩きに出ることを思えば、なんでもないことなのかもしれない。

・・そんなことをふと、思い出した。
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by coppoumon | 2014-07-16 12:43 | 和菓子 | Comments(2)
2014年 05月 06日

端午の節句  2014  「健」という銘の錐呉器茶碗

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by coppoumon | 2014-05-06 23:14 | 和菓子
2013年 07月 28日

豆乳かすてら

十三の永楽屋寿浩で「豆乳かすてら」というお菓子を勧められた。

「冷やしてお召し上がりください。美味しいですよ」と。
早速求めて冷やして味を楽しむことにする。


今の住まいの近所にグルメのおじさんがいる。
若い頃からお洒落で、今も絵に書いたようにダンディ。
食通でテレヴィでよく見かけた。
性格は良いし、筆が立つので、文章もあちこちで見かける。

彼は食べることを「食す」という言い回しをする。

だから、それがどうしたというのではないが、講談師が、自分が踏んだ犬のふんのことを、けんぷん(犬糞)と言った、その大仰さの可笑しさ。そういう感覚で私には「食す」という彼の言葉が、つきまとう。

下す、もどす、漏らす・・・食すもその表現の延長上にあるような気がして、料理の文章にイマイチ場違いに思うのだ。
そこには味覚を複雑に愉しむ気分を感じにくい。
もっとも、残り物だとか、自分が実験的に作ったインスタントラーメンであれば「食す」でもよい。

心を尽くされた料理に対し、「賞味する」などという言葉は死語になってしまったのか。
賞味に値するほど、これはホンマに立派なものなのだろうか、と訝しげなものにでさえ、賞味期限と記載されているというのに。


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豆乳カステラは、5ミリほどの暑さに黒ごまの餡が5ミリほどの分厚さでサンドイッチにしてあった。
これ以上黒ごま餡は多くてもいけない、少なくてもいけない。よくマッチングしている。

二つ目に手が出そうで、足のあいだに手の甲を入れて、じっと我慢する。

この菓子は普茶の料理の延長の範疇だろうか。深みのあるコクを伴って美味である。
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by coppoumon | 2013-07-28 23:32 | 和菓子 | Comments(2)