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カテゴリ:眺めのよいアパルトマン( 38 )


2012年 04月 13日

引越しと荷物 2012

長年住んだマンションは、30年か35年経ったら引っ越そうと、楽器以外は大きな家具をもちこまなかった。
例外は楽譜だなで、これとて、高さは200センチあるが、ドイツ製の、簡単に分解できるものを選んでおいた。

とにかく本を出すこと・・・楽譜を出すこと、という思いで頭がいっぱいだったが、本を出すとすぐに本箱をあたらしい家に持っていって、収める場所を用意しておく、ということには思い至らなかった。
楽器が出ないことには、そして、次の家に入って収まってくれなければ、なんの段取りもできないと考えていたからだ。
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家具はほとんど山葉家具だったが、ビューローがすぐに廃番になり、オークヴィレッジで作ってもらった。
ビューローに乗せた本棚は、東急ハンズで板を刻んでもらって、自作した。
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35年前にお世話になった運送業者に来てもらい、4台の楽器と、大きなスピーカーとビューローを運び出した。

これまでは楽器は手作業で揚げていたいたが、クレーン車で吊り下ろすことになった。

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無事に、引越しを終えて、感謝。

クレーンでおろしたら、やはり楽器は傷がついていた。覚悟の上ではあったから、驚かない。

マンションは、しっかりした建物で、なんら不満はなかったが、周りの環境が変わりすぎ。
建具を二重にしてもホコリや音が入ってくるようになってしまった。

お向かいの、友人の息子たちの住む家も、車が増えすぎて、越したいなどと話す。見通し良いのに家の前で何度も事故があったでしょう・・などと憤る。

越す時期が来たのだなあと私は思った。
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by coppoumon | 2012-04-13 11:35 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(4)
2012年 03月 02日

風邪

今の住まいでは、ベッドに入ると、空が見える。

高熱でも微熱でも、などと書くと、「富にも貧しきにも」という何かのパロディみたいで恐れ入るのだが、どんな時でもベッドの中からみる景色は楽しい。

3月1日。

喉風邪で微熱。着替えてお医者様に診て頂きに行くより、景色を眺めていたほうが健康によさそうな良い天気だった。
それでも、正午直前に、診察を受けに行った。
燃えないゴミを出す日で、着替えてゴミをだしに降りたからだ。

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3月2日。

薬石の効、虚しく、ではなくて、著しかったのか、自然治癒なのか、微熱は下がってしまった。
起きる気力待ち、といった状態である。

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気温は高く、柔らかな雨も上がったようだ。
隣の公園の梅には嬉しい雨だったかもしれない。

寝転んで空を見上げるとき、古い歌謡曲を思い出してしまう。
それは、とんでもなく場違いなのだが、

恋人が監獄に入れられて、ちっぽけな窓から空を見上げて泣いているであろう

・・・とうたう。



皆んなは悪い人だというが、
私にゃとても、いい人だった

「再会」という題で、松尾和子が歌った。
流行ったのは子供の頃で、哀切な不安げなメロディーに乗せて流れてくる、自己愛の塊のような身勝手な歌を、可笑しくてならなかった。

いやはや、いろんな思いで、空を見上げるものだ。


余談だけど、もう一つ「再会」という歌を知っている。

あら!bonjour 久しぶりね。その後お変わりなくて?
あれからどれくらいかしら、あなたは元気そうね。

と始まるが、中略

あの方、奥さんでしょう?
とても綺麗な方ね。

私に少し似ているわ、
私をどう思うかしら?

今の私たちは他人同士なのね。
あなたの目にはもう何も、何にも残っていないわ


こんな、歌詞である。

上手い人が歌うとすごくいい。
下手な人が歌うと、裸足で逃げたくなる。


でも、

誰が歌っても、

あの方奥さんでしょう?

の箇所が、

あの方、奥さんでっしゃろ?

と、聞こえないかなあ、と期待する。
でっしゃろ、のほうが、メロディのラインがはっきりする。

歌詞と、メロディの関係は難しい。
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by coppoumon | 2012-03-02 15:18 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(2)
2012年 01月 03日

2012年 正月風景

明けましておめでとうございます。





早朝、バスに乗ると駅前でたくさんの人が列を作っている。
元旦の朝は、初売なのだそうだ。
年末、つまり、昨日の残り物を売るのではないのだとしたら、昨日営業終了後に用意したのだろうか。

3時過ぎに駅に戻ってくると、駅前ショッピングセンターの出入口は更に賑やかだった。

除夜の鐘を聞きながら年賀状を書いた残りの作業をするために家に向かう。
初売は5日の早朝5時・・・子供の頃、こんなことを聞いたなあ。
一番の客には、お店も相当なお年玉を弾んだと。

獅子舞も見なくなった。が、駅前でみた行列は、逆に客がショッピングセンターの門付けにやって来ているような、そんな錯覚をしそうな、出来事だった。

大掃除もできぬまま年の瀬が迫り、除夜の鐘を聞いたこの年明けが、良い一年でありますように・・とおもう。

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by coppoumon | 2012-01-03 20:14 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(0)
2011年 09月 26日

片付け

出したものを、もとの場所に戻す。
たったこれだけのことだが、私には大変苦手な事の一つだ。

子供の頃から言われたことがなかったから、かもしれないが、19歳の時に、下宿先の、向かい側の部屋の友人が、私の本棚を絶えず片付けに来てくれては、

「出した場所になおしたらええんやで」といったことを覚えている。

それで、楽譜だけはそれができるようになったが、あとは、お粗末なものである。

その友人は銀行マンになった。近くにいて、「出しっぱなしはあかんで~」とか、「戻すんやで~」とか絶えず忠告してくれていたら、今頃はいくつ蔵が建ったことだろう。

楽譜は何をもっているか、正確に覚えているが、CDやレコードの類は、自分でも何がどれだけあるのかわからない。

片付けられない、覚えられないというのは、ある種の障がいなのだろうか。

座右の銘を「片付ける」にしておいて、死ぬとき、早速に我が身を片付ける・・これだってオチをつけるのには相当な無理だ。

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あさっては調律師さんが来る。
少しは片付けておこう。
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by coppoumon | 2011-09-26 23:36 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(0)
2011年 09月 08日

9月の作業

9月の作業は、いちじくのジャムづくりから始まるのが常である。
食べ物は一番のよい薬です・・と言われ続けて何年になるだろう。
あらかた、アレルギーがなくなり、花粉症も軽くて済むようになり、食べることの大切さを再認識させられる。

9がつの作業。

今年は、食べることより、住まいの清掃を優先することにした。
エレベーターの無い小さなマンションの4階。
いつまでここに住めるのだろう・・と50年後の引越しをおもいつつ、居心地の良い33年を暮らしてきた。

9月になると早朝、東側をむいたトイレの小さな窓に太陽の光が入ってくる。
それは太陽の南下に伴い、お隣のトイレの窓を照らし、冬至の頃にはお隣の玄関先に光が届く。
そうして、次に我が家のトイレを照らすのは春分の頃なのだ。

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この家に差し込む光で、良いなあ、と思うのは、このトイレに注がれる光。
そして、ダイニングテーブルの上に降り注ぐ冬の日の午後の柔らかな光。

常に雑然とモノを広げた大きなテーブルを見ながら、毎日、小一時間、なんにもせずにぼんやりと時間を過ごして、感覚をリセットする。

テーブルになんにも置かれていないと、逆にいろんなアイディアが湧いてきて、複雑な実作業をする。

結果、テーブルの上は雑然となり、なんにもしない、意識をリセットする時間がめぐってくる。
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by coppoumon | 2011-09-08 22:34 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(0)
2011年 05月 25日

現代詩人・北原千代さん・自作朗読とピアノの会

詩人の北原さんが来られて、我が家で、北原さんの詩と、詩のイメージに合わせた曲をピアノで弾く会、という遊びのような会を持った。
我が家の椅子の数は13、足りない分はお客様が3脚、持参くださった。

以下はその内容。

ベートーヴェン ピアノソナタ 変イ長調 作品110 第一楽章


朗読・遊ぶ風
野田暉行 間奏曲 風のうた・ピアノ


朗読・39弦の調べ
パルムグレン フィン地方の古い揺籃曲

朗読・招待状
ドメニコ・スカルラッティ ソナタホ長調 ロンゴ番号23



曲についてのプログラムノートを仕上げるつもりであったが、お客様に来ていただくための部屋の掃除に追われて、押せ押せになって、今頃、ここに載せる。


野田暉行

間奏曲と副題があるこの作品は、本来子どものために書かれたことになっているが、なかなか子どもではその内容が表現できるようなものではない、と感じるほどに深い。




ベートーヴェン(1770-1827)

最後の三大ソナタが書かれたころはベートーヴェンの耳はまったく聞こえなかったらしい。
この曲は1821年から2年に書かれたが、作品は、人に聴かせるものから、神との対話に変っていく。

作品110では第3楽章に嘆きの歌が置かれるが、この第一楽章は、展開部にミサの中のスルスム・コルダ(聖体奉挙)を思わせる部分が出てくる。

汝ら、心を挙げよ  われら心を主に挙げん

主なる神に感謝し奉るべし  そは正当にしてなすべきつとめなり

そうして楽音は高揚し、静けさのなかに神聖さを増す。



パルムグレン(1878-1951)
フィン地方の古い揺籃曲は、冒頭の8小節のメロディが5つの音で書かれている。
このことが、カンテレというハープの5つの弦が奏で得たであろうメロディと合致するように思った。
カンテレは後に39弦の楽器へと発展した。

パルムグレンのこの作品はほぼ3オクターヴで書かれ、ピアノとしての演奏効果のためにさらに上下1オクターヴ音域を広げて奏される。

民族的でありながら、繊細で洗練された和声、美しいメロディ、自然からの感興を得た、詩的な響きを持つ作曲家といえる。


スカルラッティ(1685-1757)
このソナタは明るい。
トランペットとホルンが掛け合いになる部分では、
3拍子でありながら、行進のためのしっかりとした足取りを表現したり、宮廷風な抑制の利いたメロディが、わずかに私信に変ったり内省的に哀愁を帯びたりして、スカルラッティのもつ微妙な変化が面白い。


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朗読と演奏のあとの会も大変よかった。つる薔薇をいただいた。

お茶の先生がお二方来られ、お裏の先生がお茶を点ててくださった。
代々伝わった対馬のお茶碗を数碗お出しして、和菓子、焼き菓子、チーズケーキが用意され、お客様はお薄を二服と最後に紅茶を楽しんでいただき和やかだった。

下の写真も、いただいたお花。



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使ったピアノは1988年製だったが、ベートーヴェンは1971年製のピアノのほうが音色が合うと思った。
この日、お出でいただけなかった方々のために、いつの日か1971年製のピアノで再演してみたい。








 
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by coppoumon | 2011-05-25 10:35 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(0)
2011年 04月 03日

春がきた

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3月下旬になって、郷里の古い焼き物を、順にぬるま湯で洗っていった。
今までも行っていたことだが、それなりにお義理で、おざなりだったのを、布巾を使って洗い、乾いた布巾で磨くように拭く。


なるべく積極的に使うようになって、器が生気を取り戻したような感じがする。

部屋も少しずつ拭き掃除を始めた。

春の内に、部屋に入るだけ友達を呼んで、ピアノを弾いて、「饅頭こわい、お茶も怖い」ごっこでもやりたいような気がしてくる。
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by coppoumon | 2011-04-03 23:28 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(0)
2011年 02月 16日

誕生日

25年前、コンピュターといわれている箱に100円入れると、「あなたの人生のバイオリズム」をお知らせします、といったものが暫く淀屋橋のビルのデパートが入ったコーナーに置かれていた。

それによると、どうも、48歳頃から危うく、だんだん右肩下がりとなり、降り切って今度は上がり始め72歳頃また頂点となる。そのあともあるが、今は書かないでおく。

記憶では曲線は今年の誕生日が人生のなべ底だった。

信じるほどのことも無い、とはおもったが、過ぎてきた人生がその波長どうりだったので、これは、何か根拠があるに違いない、と、なべ底でも困らないように周到に用意をした。

そのつもりだったが、昨年は、妹、私、母と順に入院をすることになり、母が、年末に「今年は皆、入院したなあ。あんたが一番軽くて良かった」というに及んで、100円で見たバイオリズムを思いださざるを得なかった。

その誕生日は、天気予報では、朝方晴れていてもお昼頃大荒れ、吹雪、突風、雷に注意・・・・こういうことをラジオで言っている。
部屋の中は明るく、家の中にいる限りどんな天候であっても何の心配も無い。

オルガンの音出しに出かける予定はあったが、まあいい、明日早朝タクシーで行って音だしと確認をしよう、と部屋でピアノをさらい、夕方からオルガンをさらった。

ひと時弱い雨が降り、ただそれだけのことで、荒れ模様という予報は見事に外れた。

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ピアノの練習を終えて一息つき、甘いものを食べて、暫くぼんやりとして頭の中から音を追い出す。

どこからも電話さえ、かかってこなかった、静かな誕生日だった。


茶碗は對州絵御本茶碗、お菓子は十三永楽堂寿浩御製「早蕨」
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by coppoumon | 2011-02-16 21:11 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(0)
2011年 01月 03日

冬休みと年越し

12月26日から、1月10日まで長い冬休みを取ることが出来そうで、雑事をこなしながら耳についた音垢を取る良いチャンス、毎日、音を聞かずに生活できる楽しみがある。

年末は天候が大荒れで、寒波と雪。
お向かいの農家の方がお餅を持ってきてくださった。

ずっしりとした立派な分厚い餅にまじって、お鏡用に大きな餅が入っている。
お重ねしなさい、ということなんだなあ・・とおもい椿皿に懐紙を敷き餅を重ねる。
みかんはすでに食べつくしていて林檎しかない。上に乗せるものがないので三つ餅を重ねた。
一番上はゆらゆら。

三つ積んではふるさとの兄弟姉妹と回向する・・

地蔵和賛を思い出して、いやいや、めでたい正月になんということだ、と気を取り直す。
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去年は花瓶に花屋さんが正月用の花を活けてくれたが、今年は29日に求めたミニチュアの水仙の寄せ植えを飾る。
花が終わると地面に下ろす。

慈姑を懐紙にのせて正月飾りにする。
郷里の友人宅でもそれをする。
京都の人はしないというので、そうだろうなあ、もっと気の利いたものをかざるだろうなあ、とおもう。

慈姑をみると、正月をれんそうする。
ほろ苦い味をすきである。



ヴェランダの赤、白、黄色のミニバラはまだ咲き続けていたが、白い花以外、正月に剪定した。
いろんなものを切り落とす・・そういう新鮮な気持ちになる、私の唯一の正月行事。
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by coppoumon | 2011-01-03 12:50 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(0)
2010年 03月 07日

予後

3月は花粉症さえなければ、良い季節だと思う。

熱が下がってのんびりとすごす日中は充足感に満ちている。

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キッチンの向こうの水周りにも春めいた光が届き始めた。
そこは、住まいの中で一番気に入った場所。
夏は風が通り抜けるし、締め切ったら外気を防いでくれる。

お客さんがあると暖簾をかけて、水周りの場所を知らせる。
そうしないと、遊びに来たお客さんが、玄関に出てしまうことが何度かあって、
宴会中、急に玄関に出られると、何事かとお互いが驚く。
暖簾は30年近い年代物。色が褪せている。
古いのれんでおます。

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ロールキャベツを頂いた。
パイレックスの容器を開けると、タイムやオレガノのよい香りがした。

一度では食べきれず、残ったキャベツとスープをベースにして、ジャガイモ、人参、ソーセージを加えてボルシチを作った。
ビーツがないので、デルモンテのトマトピューレを足すだけで、我慢した。

久しぶり。
小さなビーツを頂いて作ったのはいつのときだったのだろう。

スーパーで缶詰のビーツを見たことがある。
幸いなのは錦市場に行けばビーツが手に入ること。
しかも、重さで量り売り。

ボルシチを食べ終えてスープが残ったら、漉してハッシュドビーフを作ろう・・と胃袋がささやいてくれる。
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by coppoumon | 2010-03-07 21:57 | 眺めのよいアパルトマン | Comments(2)