のんびりいこうよ

coppoumon.exblog.jp
ブログトップ

<   2009年 05月 ( 9 )   > この月の画像一覧


2009年 05月 24日

口福

母の住む駅前におまんやさんがある。
35年ほど前に開店したばかりのころは、独り者のお兄ちゃんが、腕の良い上和菓子職人らしく、凝った和菓子が並んでいて、御名を聞くと丁寧に教えてくれた。

母の通院先で待ち合わせをして帰り道、ここに立ち寄って、苺羽二重を買った。
お兄ちゃんは、すっかり初老のおじさんになっていて、のんびりした口調で母と話をしている。
どちらも病気から解放された者同士らしい口調である。

「あとは、苦しまんと、ぽっくり逝きたいですわ」などと元お兄ちゃんが、今日もまたいつものように母に語りかけるのを、可笑しく聞き流す。
大病から戻ってくると、「まいどっ」という代わりに「ぽっくり」が日常会話に成り替わるのだろうか。

e0036151_1519125.jpg


5月になって、新型インフルエンザの影響で、先週は、一週のうち2日仕事をしただけで、学校は閉鎖となり、蔓延を防止するために私も自宅に引きこもった。

和菓子の差し入れが2回あった。それなのに、自分の好きな和菓子を買った。バームクーヘンや鯖寿司までいただいた。

食べて、結果として、太った。

今月はもう、おまんを食べるのはやめよう、と思うがすでに月末である。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-24 15:26 | 美味しかった | Comments(0)
2009年 05月 23日

反故紙

日本のポリーニと、チラシに書かれた女流ピアニストがベートーベンの5番コンチェルトを弾いたことは、ここに書いた。
どうだったか、巧かったのだろうか。

今考えても、合わないところだらけだった。
展開部の前、オーボエとクラリネットが2小節吹くのを聞いてユニゾンで半音階を上がっていくところを先に出てしまってピアノソロだけがとんでもない別世界をやっていた。

それに、第一楽章の小さな速い三連譜の重音をすべて単音で弾いた。ははあ、日本のポリー二といわれる所以が、ここにあったのか、と思った。

さらう時にオケのパートを自分で弾きながら、さらわなかったのだろうか。
本人もよほど自信がなかったのか、楽譜を持ってステージに出てきた。

そんなことを、某オケの友人夫妻としていたら、もっとひどいのがいたよ、という。
あの30年前のスカイラインのチャイコフスキーか?とおもったら、いや、あれは、半分だけあっていた。
今度のは音の7割が外れていた、と言い始めた。

なんと、外したピアニストは若い頃を少しだけ知っているので、詳しくは書かない。

そんなことが頭の中から離れないまま、日本のポリー二が弾いた曲をさらっている。
e0036151_22292767.jpg

左側の楽譜は19歳の時からつかっているもので、ドイツの版。
右側は30歳になったころから使っているフランスの版。
オーケストラパートが少しずつ違うのが面白いので、ソロパートより、オケのほうばかり弾いてしまう。

フランスの楽譜は、紙の質にそれほどお金をかけてくれない。
楽譜は教科書とおなじようなもの。消耗品という考え方なのだそうだ。
しかし、大判で、楽譜も読みやすい。
なかなか手に入らないので、傷み始めると傷テープを貼って養生しながら使っている。


ドイツの楽譜は、こんなにくたびれてしまい、ついに新しい楽譜に買い替えることにした。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-23 22:36 | Comments(0)
2009年 05月 20日

茶団子

新茶の宇治を歩くと、茶そば、茶団子、挽き茶羊羹と、目が移っていくが、新茶と通園の茶蕎麦ばかりを買って帰路に着いた。
茶団子の元祖という和菓子屋には寄らなかった。

数日後、母と通院中の病院で待ち合わせた帰りに、母と懇意の和菓子屋に立ち寄った。
店の主人は、大病を得て、また復帰してのんびりと和菓子を作っておられるが、その場所に35年ほど前、独身で店を構えた頃と、同じのんびりさ加減だから、それも身上というものだろう。

ここの和菓子は良い。おまんや、赤飯を母は褒める。

e0036151_21454457.jpg


「茶団子」という名のしんこを買った。
お茶の風味が良いのと、白いしんこはわずかに塩を感じて、意外に思った。
さっと、塩水につけたような、そういったあんばいだ。

そこの主人は「苦しまんと、ころっと、逝きたいですな」などと、母と患った者同士の会話をしているのが、店先に不釣り合いで可笑しい。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-20 21:53 | 美味しかった | Comments(0)
2009年 05月 15日

新茶

ゴールデンウイーク前後に宇治に行く。

宇治の新茶をお遣い物にするから、毎年宇治まで出かけている。

八十八夜摘みのお茶。

実際にはその前から新茶は出ているが、この日に摘んだものは別仕立てにしてパッケージも金銀や朱の色がのせてある。

お茶はわからない。
最近は宇治で仕立てたものについては宇治茶、というらしい。
宇治に茶山を所有しているところはごくわずかだという。そのごくわずかな葉茶屋さんも、契約農家が入って、なんだかなあ、と近頃では思う。

以前は、うちの近所に住んでいた宇治の山持ち氏が持つ、一番上等の茶畑の30キロ採れないというお茶が手に入った。
それが、年を経るごとに包装が桐箱から紙箱になり、価格が下がった。
もちろん味が変わったので、問いただすと、契約農家に依頼している、ということで、25年続いてそれっきりのご縁になった。

茶山氏も、宇治の山持ち氏と同じ轍を踏むのだろうか。
今のところ美味しいお茶が出てくるが、店頭にある今昔、初昔のことをきいても、お茶の木の種類で分けている、とい返事だ。

まあいい。狐草とは承知の上だから。

平等院からJRに抜ける裏通りにお茶の葉のてんぷらを売っていた。
e0036151_21581343.jpg


新茶は2回楽しんで、茶がらは捨てないで、かき揚げにしたり、刻んで昆布で「塩昆布」を作ったりする。
お茶の葉のてんぷら売り場には人の気配がなかった。
これはたぶん新芽を摘んで天ぷらに上げたに違いないと、勝手に想像した。

JRの宇治駅近くの「中村藤吉」という葉茶屋さんの座敷があけ放たれていて、茶玉がつるされていた。
e0036151_2233623.jpg

新茶ができました、というご挨拶なのだそうだ。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-15 22:05 | 京都 | Comments(0)
2009年 05月 13日

たかな

対馬から送ってくださったウニを、決心して食べることにした。
見ているだけでは、つまらない。

瓶を開けて、匂いをかぐ。
これだけで血が騒ぐ。

箸ですくって口に入れると、汐よりも甘みがたつ。
漁師さんが、浜でウニを割って瓶に詰めただけのものだという。
ウニは、どこも地元自慢の食べ物だというが、対馬のお殿様は、戦前、貞明皇后に贈っておられた、というから、よほどのものだったのだろう。
しかし、対馬の人は元来、ウニを食べなかった。他にいくらでも美味しいものはあったからだ。

昭和30年頃、都会からウニを求めにやってきて、たくさんお金を置いて行くので、これは、美味いのではないか、とそのころから皆が普通に口にするようになった、といわれている。

ご飯に載せて食べるのが一番おいしい、と皆さん、いわれるが、私は一口、味見をしたらそれで満足する。



阿蘇の江藤加工食品の阿蘇高菜漬をいただいた。人工着色料、保存料は入っていない、とある。
ウコンを入れて発酵させた本来の高菜漬。

細かく刻んで、炒めて七味を振って冷ます。

これを炊き立てのご飯に載せて焼きのりを巻いて食べる。

ん?

塩分が対馬のウニほどにしか、感じられなくて、美味い。

刻んだ高菜漬を炒めたタカナライスは、終戦直後の窮余の食べものなのだそうだが、紅ショウガウをあしらって、おいしい。

また、刻んだ高菜漬に切りごまを入れて、削りカツオと和えたり、さらにマヨネーズを加えたりすることもある。

と、いただいた高菜漬を喜んでいる。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-13 20:51 | 美味しかった | Comments(0)
2009年 05月 11日

ゴールデンウイーク

09年、今年のゴールデンウイークはサプライズの連続で楽しかった。

5月1日に郷里からかすまきが20本送られてきた。

何か、ほしいものはないか、雲丹でも要るか、と申されるので、かすまきをおねだりしたのである。

かすまきは1600年に参勤交代が決まって、殿様が島を出られ、無事に戻ってきたのでお祝いに作ったというお菓子である。

カステーラよりも、上等の生地をやいて、こしあんを包んだもの。

e0036151_92818100.jpg


焼きたてが一番おいしく、時間がたつと皮の風味が微妙に無くなっていく。届くと少し冷凍庫に入れて、体調の悪いときに出して楽しむ。緑茶でもよい、ミルクティでもよし。

写真にあるのはトースターで皮をちょっとだけ焼いたもの。


かすまきが届いて喜んでいたら、長崎のギタリスト、マエチャンから唐灰汁ちまきが届いた。
鹿児島では笹で巻いた灰汁巻きと言うのがある。おやつでもあるが、兵糧だったということを聞いた。

長崎のマエチャンこと、前山餅饅頭店のチマキはガーゼの袋に入れて形成してあった。
これを、輪切りにしてガーゼをはがし好みによってきな粉をかける。

食感は、道明寺の入った桜餅の皮のようで、見事に丁寧に作ってあり、唐灰汁とのバランスが上品。
唐灰汁は餅米のなかで、柚子とこんにゃく芋の中間くらいの、ある種のクセのある味わいを引き出す。

なにもかけない方が、おいしい、と思いながら、きな粉をたっぷりかけると、また別のおいしさがあった。

e0036151_959437.jpg


江戸時代の伊万里の七人唐子のお皿を出した。もともとカステーラの専用にしている皿だが、長崎のものだとなんでも合う。
染付の色が、明治期の鮮やかなコバルトの発色のように写っているが、これは携帯レンズゆえのこと。実物はもっと濃く、くすんでいる。


軸の保存箱が出来上がってきたこともうれしい。

私のエトの抹茶茶碗と香合をいただいたこと。

ミサのオルガンをたまたま、会衆席におられたよそからこられた聖職者の方から、音のひとつひとつが心の中にしみこんで本当によかった、と、お褒めをいただいたこと。

あ、給付金もあった。和菓子三〇個ほどの金額だったが、喜んでおこう。

嬉しいことはまだまだ続くが、プライヴェートなことは書けない。

交々と、一週間ほどの間に起きて通り過ぎたことを実感。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-11 09:55 | ああ、びっくり | Comments(0)
2009年 05月 09日

五条坂

午後から出かけた京都は、28度だった。
五条坂でバスを降りると夏日和。

不昧公の軸を入れる箱を新調することをお願いしていたのが、出来上がってきたという。
併せて、白井直樹氏の個展も拝見できる、という期待感。
e0036151_21381675.jpg


白井氏はお住まいがお近くであるらしい、と伺っていた。
茶道具の得意な方であることは、これまでの作品からも重々理解していたが、このブログでは「寿」の字の軸端を製作して頂いたことを、書いた。

作品群に装飾された花三島の連続は、花筏を思わせる。雅で華やかである。
私は20センチほどの高さの花器を面白いと思った。

三島より、面白いと思ったのは、刷毛目の鉢で、形と、刷毛の入り方がなんとも秀逸で、まず一番に求めた。

帰り道、浪川菓舗に寄る。覆いをしていても和菓子の赤の色が飛んでしまうのだそうでショーケースに並べるのは控えたそうな和菓子を20個求める。
漉し餡薯豫は御名が「早苗」粒あんは「たけのこ」こなしは「花菖蒲」「楓」。
それぞれを一列づつ箱に入れた時の色彩の美しさは見事。
若いご主人は、完成度の高さを究極まで追い詰めていく方のようだ。

明日の朝、和菓子は福岡でお目見え。

京都の和菓子はどこも素晴らしい。
和菓子にはひとつひとつ神さんがやどらはるんどす、という言葉をずっと、昔、どこだったかのお店で聞いたことを思い出した。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-09 21:56 | 京都 | Comments(0)
2009年 05月 05日

きりしたん燈籠

3連休の一日を宇治へ新茶を楽しみに出かけた。

あるお寺の山門の前を通ると、後ろから引っ張られそうな気がする。

入口の敷石の左右に子供が手を合わせているであろう姿の地蔵があり、古くて顔の表情などを読むことはできないが、大天使ガブリエルとミカエルになぞって、見てしまう。

石段を上がるとそこには以前茶室があったが、ある時新聞に境内整備のため、差し上げます、と掲載され、本当に消えた。
じゃあ、あの灯籠も持っていかれたのかなあ、と心配だったが元のままにあって、ひと安心したことだった。
そういうごたごたの場所だったがタツナミソウがさいていた。
e0036151_1620452.jpg


灯篭は古い。竿にPTL(patli・天なる父)と彫ってある文字が風化して判読が難しい。八等身のバテレン像が彫られて足の先は左右に開かれている。
八等身の像が彫られたのは歴史的に古いとされていて、弾圧が激しくなるともっと日本的なものに変化していくのだそうだ。

門前の地蔵に導かれるように山門を上がると約束のキリシタン灯籠があり、茶室に入る。帰り際は山門を出ると道が左右に分かれているので都合のよい道を通って帰る。

そういうことをいつもイメージしてこの場所に立つ。

e0036151_1629982.jpg

[PR]

by coppoumon | 2009-05-05 16:29 | 京都 | Comments(0)
2009年 05月 03日

お弁当

5月の連休となった日曜日。
高槻から京都駅を回って桃山に出るJRの480円の小旅行。

京都駅のデパートでお弁当を買ってきて、と母から連絡があった。
贅沢しよう。いくら使っても良いから。という。

ほんまかいな。辻留5000円、菊の井3000円、〇〇は1500円。


報告すると、1500円で、ええわっと、前言を翻した。

e0036151_22474066.jpg


出し巻。鮭柚庵。海老。かぼちゃ、たけのこ、小芋、ニンジン、三度豆、まきゆばの炊き合わせ。擬製とうふ。
生麩。赤味噌田楽。なめこ和え。茗荷酢漬け。胡瓜醤油漬け。

俵型のお結びはそれぞれうす焼き卵、焼きのり、おぼろこぶでくるんである。

これで、母にすれば2回分の食事の分量のようだ。
[PR]

by coppoumon | 2009-05-03 22:54 | 京都 | Comments(4)