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のんびりいこうよ

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2013年 07月 28日

豆乳かすてら

十三の永楽屋寿浩で「豆乳かすてら」というお菓子を勧められた。

「冷やしてお召し上がりください。美味しいですよ」と。
早速求めて冷やして味を楽しむことにする。


今の住まいの近所にグルメのおじさんがいる。
若い頃からお洒落で、今も絵に書いたようにダンディ。
食通でテレヴィでよく見かけた。
性格は良いし、筆が立つので、文章もあちこちで見かける。

彼は食べることを「食す」という言い回しをする。

だから、それがどうしたというのではないが、講談師が、自分が踏んだ犬のふんのことを、けんぷん(犬糞)と言った、その大仰さの可笑しさ。そういう感覚で私には「食す」という彼の言葉が、つきまとう。

下す、もどす、漏らす・・・食すもその表現の延長上にあるような気がして、料理の文章にイマイチ場違いに思うのだ。
そこには味覚を複雑に愉しむ気分を感じにくい。
もっとも、残り物だとか、自分が実験的に作ったインスタントラーメンであれば「食す」でもよい。

心を尽くされた料理に対し、「賞味する」などという言葉は死語になってしまったのか。
賞味に値するほど、これはホンマに立派なものなのだろうか、と訝しげなものにでさえ、賞味期限と記載されているというのに。


豆乳かすてら_e0036151_2329855.jpg


豆乳カステラは、5ミリほどの暑さに黒ごまの餡が5ミリほどの分厚さでサンドイッチにしてあった。
これ以上黒ごま餡は多くてもいけない、少なくてもいけない。よくマッチングしている。

二つ目に手が出そうで、足のあいだに手の甲を入れて、じっと我慢する。

この菓子は普茶の料理の延長の範疇だろうか。深みのあるコクを伴って美味である。

by coppoumon | 2013-07-28 23:32 | 和菓子 | Comments(2)
Commented by mitsuketai at 2013-07-30 21:09
豆乳カステラと聞いて、荒木源著作の小説“ちょんまげぷりん”で江戸時代からタイムスリップしてきた和菓子職人 木島安兵衛が豆乳を使って作ったプリンのことを思い出しました!乳製品がなくてもプリンやカステラに近いお菓子を創作できる職人の技はすごいと思います(ペコリ)
Commented by coppoumon at 2013-07-31 00:35
隊長、枝豆のすり流しなども、豆乳を使うとポタージュと変わりませんね。
今日はセロリとじゃがいものポタージュを作りました。冷製ですから、明日の朝の食事分です。


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