1 2008年 12月 31日
毎年の御節は、精進である。正確には偽精進と言うらしい。それは昆布とカツオで一番出しと二番出しを引くからである。 年によってはカツオを使わないこともある。 まず、干しシイタケを煮含めることから始めて、ごぼう、こんにゃく、とだし汁を使い回していく。 それとは別に、タケノコの旨煮、日の出ニンジンを作った。 シイタケ、ごぼう、こんにゃく、タケノコ、ニンジン、この5種類と、紅白膾。 紅白膾は、あとで干し柿、ユズ、軸ミツバの湯通ししたものを加えて、5色膾にする。 別に母が、高野豆腐と黒豆を炊く。 好物だというので、これに母の数の子が加わる。 ゴマメや鰤や、マナガツオは使わない。冷めておいしいと思わせるほどの腕がないからであるし、精進ばかり続いた後に、魚などが入ると、私にはなまぐさすぎて抵抗がある。 お客さまだと、これに、京ニンジンやゴボウをマッチの軸ほどに刻み、百合根をはがし、サツマイモの薄いイチョウ切り、銀杏などを素揚げして、吹き寄せを作る。 白みその雑煮の時は、薄く輪切りにした大根を出汁で煮ておいて、お椀の底に沈めその上に焼いた丸餅を置き、日の出ニンジン、よもぎ麩、結びミツバ、ユズをあしらう。 その時は、膾は干し柿を加えただけの3色膾。 ![]() ▲
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| 2008-12-31 23:14
| メニュ
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2008年 12月 31日
今年の年末は、オーガニストの一人が急きょ引退されたため、その穴埋めをもやることになった。 新しくオルガンを学ぶ人がいて、その手ほどきのためもあり、多いときは週に4回、教会に行く。 そうして、皆でオルガンを触っている時間が増えて、オルガンも抜けが良くなってきた笛がはっきりとわかるようになった。 12月は、7日、21日、24日、28日、元旦、と、オルガン演奏に当たり、多い時で40曲ほどをさらう日が続いた。 24日はフルートの方との合わせ。 曲をいくつか決めたのが2週間前、その日に最終決定。 これはすぐに合って、時間まで予定外のモーツアルトや、宮城道雄の春の海などを合わせて遊んでいた。 来年は4月12日がイースター。何を弾くのか、教会歴と新しいカレンダーを見比べつつ正月休みの間に楽譜を出しなくてはいけない。 オルガンに時間がとられるようになると、どうしてもピアノの時間を奪われる。 来年は、こなす曲のノルマをはっきり決めて、ピアノの勉強にかからないと押せ押せになってしまいそうだ。 ▲
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| 2008-12-31 13:05
| 作った
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2008年 12月 29日
郷里に数件、季節の贈り物をする。 必ず千枚漬けと決めているところがあり、この冬は、寒波が来るのが早かったので、早々に送ることにした。 その、千枚漬けのお店にいく道すがら、古い喫茶店や、料理屋の前を通る。 なんと、すみからすみまでからすみ。みすみすやり過ごすのは惜しいから写真を撮った。 ![]() しかし、立派だ。誰も盗っていかないのだなあ、ネコもまたぐのだろうか。 上代を知ると驚くだろうなあ。 カラスミを薄く切り、日本酒を刷毛でぬって軽くあぶって、薄切りにした大根で、一口大のサンドイッチを作る。 たくさんは食べるものではないが、本当においしい。 ▲
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| 2008-12-29 23:41
| 京都
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2008年 12月 27日
もうひとつ軸先の話。 朝鮮民画がある。 裏打ちだけしてくるくるっと、丸めたままで放置しておいたが、唐子の絵だ。 5人唐子で、じいやと、ばあやの7人が、竹馬や乳母車で遊んでいる図。 隣の国の正月風景なのだろうか、と思うが、向こうの正月は寒いのだそうで、服装とはあわないなあ、などと、考える。 しかし、いつかは軸に仕立ててやらねば、とおもって、軸先を絵に合わせて雲鶴(うんかく)で、製作してもらった。 作家の軸先とは、どういうものだろう、と楽しみで、見本を渡した。 型で焼くのかと思ったら、轆轤でひくのだそうで、手間ではあるらしい。 見本のものは職人が挽いたようで、自己主張のないすっきりとした仕上がり。 作家のものは、立派に主張がある。 そこのところが面白い。 あくの強い絵にはそれなりの軸先が似合いそうだ。 ![]() 軸先のコレクションも面白いだろうなあ、とおもった。 ![]() ▲
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| 2008-12-27 20:46
| 絵いろいろ
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2008年 12月 26日
南画の大家といわれた宗重望公の作品のうち、戦後の仕立てではないかと思われる一対の軸がある。 明治期、南画は日の当たらないところに位置付をされたように専門書には書いてあった。 家にある軸もあまりよい仕立てとはいえず、軸先に至っては樹脂である。 樹脂といっても、昭和のはじめに、憧れの素材としてアメリカから渡ってきたプラスティックではなさそうだ。 いずれ、近いうちに仕立て直しをすることにして、軸先を焼いてもらうことにした。 10組ほどの中に、お願いした以外のものがあって、どれも面白い。 骨ばったほうを冬の軸に、文様の入ったほうを春の軸に使ったらどうだろう、と思う。 ![]() 今年は、クリスマスに自分のためのものがこうして与えられた。 ▲
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| 2008-12-26 00:03
| 絵いろいろ
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2008年 12月 25日
12月23日、五条坂で用事が済み、立ち寄った浪川菓舗はシャッターが下りていた。 隣りの喫茶店でコーヒーを飲んでくつろぎ帰ろうとしたら、「今日は、お隣、お休みどっしゃろ。さっきまでお隣の奥さん、ここにいてはりましたんえ」とママさんが声をかけてくれた。 「どないだす。ほしいものも、おありやったんでしょ。電話してみますわ」ということで、シャッターを開けていただいたら、みなさん仕事中。 こんなレアなお菓子があるとは思わなかった。 ![]() 御名メリークリスマスと、雪だるま 24日、燭下礼拝ののあとのパーティーで演奏を言われていたので、手土産にそっくり下げて行ったら、いつものご婦人が入れ子になったお茶碗を持参してこられてお茶をたてておられた。 皆さん雪だるまに手が伸びて瞬く間にきんとんもなくなってしまった。 ここの餡の美味しさは絶品。 箱に、とお願いしたら、雪だるまが高さがあるので、とわざわざ別のケースを用意してあった。 この和菓子を持って、お隣の喫茶店にお礼に寄ったら店じまいをしておられて、お客さんがいなかった。 お礼に、とピアノを弾いた。 「愛の賛歌」 ママさんが、いやぁ、越路吹雪やわぁ、と喜んでくださる。 そうだ、越路吹雪の先生は松井八郎。 わたしは、幼いころレコードの流行歌の中のピアノの部分によく耳を傾けてあこがれた。 それは、松井八郎氏の演奏だった。 クリスマスイヴのその前夜のできこと。 ▲
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| 2008-12-25 10:43
| 京都
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2008年 12月 22日
晴上がった12月中旬、ダヴィデの星のある、大将軍神社へ行った帰りに鞍馬口を歩いて建勲神社の前から大徳寺へでてみた。 時刻はすでに3時。冬の京都は、この時間には引き返したほうがよいのだが、招かれるように大徳寺の南門をくぐり、さらに歩いて、瑞峯院を訪れることにした。 瑞峯院はキリシタン大名になった大友宗麟が創建した寺である。 玄関にはいり、欅の一枚板の廊下に驚くとともに、拝観者が、ちょうど、途切れたところらしくだれもいない静寂を喜ぶ。 ![]() 1535年(天文4年)に建てられた重要文化財の方丈、唐門、表門。 表側の蓬莱山式庭園を拝見しながらさまざまな思いがあふれる。 裏の庭は、7つの石組で十字架が組んであり、万民の霊を弔う。 中庭には、キリシタン灯篭と、手水鉢。手水鉢にはなみなみと水が張られて清らか。 帰り際に西日の差す黄梅院の前を通りかかった。 江戸時代は威徳院という小さな寺があり、対馬の人たちの京都の菩提寺の一つで、黄梅院の住職が兼任していた、ということを思い出した。 ![]() 冬の日は短い。 ▲
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| 2008-12-22 18:08
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2008年 12月 10日
ネオン街十三。 本当だろうか。 十三は不思議な街だった。 まず、名前が読めない。 駅構内にある看板も読めないものが多かった。 喜八州。コルト三十。 阪急電車の「へそ」にあたる十三は、京都、千里、箕面、神戸、とすべてのホームがここから別れる。 下車して、少し中に入ると、古い村だったころの名残があった。いまでも、どこに続くのだろうと思わせる道沿いに焼餅屋、桶屋、金網屋、柿渋屋が昔のままに残っていたり、昭和30年代のモダンな喫茶店があったりする。 そういえば、不夜城とか、夜来香とかキャバレーらしきネオン塔があったが、どうなったのだろう。 キャバレーといえば、ねーちゃん、かーちゃん、という名のアルバイトサロンがあって、従業員もそれにふさわしい、と聞いたことがあったが、40年前の笑い話で、そのころの従業員さん達は、もう相当なおん歳じゃないか、とか、昭和乙女という店ができるのではないか、と勝手に想像した。 いや、大阪のことだから、ばーちゃん、かもしれない。 洋菓子職人だった友人が、十三にワンショットバーを出した。 垢抜けのした店だが、開店が20時半。 なんでやねん、と尋ねると、「いや、結婚して赤ちゃんが出来て、お風呂に入れて、夕飯食べて出てくると、どうしても、8時半になってしまうもんで」と照れる。 すきにせえ。 時に、20時半でも開いていない。 その、店を出たところに大きなネオンが塔できて、うれしかった。 ![]() マンションが建つまでの、つかの間の更地のクリスマス。 ▲
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| 2008-12-10 06:56
| 大阪
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2008年 12月 06日
![]() 高槻で好きな場所が3か所ある。 そのうちの一つが安満(あま)。 淀川をはさんで樟葉が望めるが、樟葉から安満を探すのは難しい。 このあたりは、相当古くからの集落らしく、町割は江戸時代からそのままのようだ。 明らかに江戸時代の建物がそっくり残っている場所があって、散策が楽しい。 そして高槻は夕日がきれいだ。 その夕陽を4キロ離れた私の家からでは、感動がない。 金色の小さき鳥の形していてふ散るなり夕日の丘に この晶子の句は、中学一年の時に知った。 何としたことか、某裕次郎と某ルリ子の、「夕陽の丘」という歌謡曲が流行し始めていて、少々幻滅感はあったが、こちらは、どことなくさびしい歌だった。 夕陽の丘のふもとゆく、バスの車掌の襟ぼくろ、別れた人に生き写し、名残が辛い旅の空 京大の地震観測所があって、土室(はむろ)、氷室(ひむろ)、今城塚と、夕日を浴びながら駅に向かうバスに乗っていると、この歌を思い出したものだが、車掌もいた。 右へまがりま~す。 お兄ちゃん車掌さんで、ベルトの前に黒い料金鞄を下げていた。 襟ボクロなどは、トンと思いつかなかった。 車掌の次は運転手になって、定年までこの田舎道を運転し続ける・・そういう人生を妄想して肯定していた18歳のころの私の思い出。 ▲
by coppoumon
| 2008-12-06 20:51
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